CASE2:ビーグル犬のグルミット
ある日のこと、ビーグル犬のグルミットが、ぬいぐるみ修理工房にやって来ました。
鼻の修理と綿交換のご依頼です。
触るとあちこち中綿が、かたよったところが見られます。
そのせいで、手で支えないとちゃんとお座りができません。
綿交換でしっかりとした体型にしましょう。
また、丸い鼻が白くなってしまったので直してほしいというもう一つのご依頼。
これは長い間、なんども擦れていたので、生地が痛んでしまったようです。
さっそく修理に入ります。
内側から鼻の部品を取り出すために、まず綿を抜かなければなりません。
背中の縫い目を探し、そこにハサミを入れていきます。
毛の中に中に隠れている糸を探しだして、生地を傷つけないように、慎重に!
ぬいぐるみドクターの手が入るぐらいに開けていきます。
綿の交換も全体綿交換ですから、足の先まで、すべての古い綿を取り出します。
こんなにたくさんの綿が出ました。
グルミットくん、新しいお鼻と綿を入れてあげるからもう少し待っててね。
これは鼻の裏にある鼻をしっかり固定するための部品です。
この部品を外すと、
表側から鼻をはずすことができます。
ほら、この通り。
次に鼻布を縫い留めてある糸をハサミで切断します。
そして布を外します。
このようになりました。
ここからも、更に作業は続きます。
アイロンを掛け、布を平らにして
チャコペンで印をつけます。
古い鼻布と全く同じサイズのものを作るためです。
そして裁断。
ぬいぐるみドクターのお仕事は、単なる部品交換の修理とは違って、ないものからあるものを作り出すという事も必要です。
綺麗に鼻を包めるように縫込みをつくり
鼻本体にセットしていきます。
やっとグルミットくんに鼻がつけられるようになりました。
今度は裏側の部品を固定して・・
鼻が付きました。新しいお鼻になって嬉しそうなグルミットくん♪
次は綿入れです。向こう側にあるのは取りした古い綿。
手前は新しい綿です。綿の素材はポリエステルです。
コットン綿は自然素材で良いのですが、ポリエステル綿にくらべて弾力性が弱く、そしてダニも発生しやすいというデメリットを考えて私たちは、ポリエステル綿を採用しています。
手足の先まで、綿のつまり具合を指先で感じながら、しっかりと綿を詰めていきます。
長い間可愛がられる事により、特性上どうしても綿はしぼんできてしまいます。
その為、少しだけ多めに入れ、ふっくらと仕上げています。
グルミットくんが正しい姿勢になるように、綿入れで調整します。
最後に背中の縫い閉じです。
縫い目が、外からわからないように細かく丁寧に縫い綴じていきます。
完成です。支えがなくてもきちんとおすわりできるようになりました。
お鼻もピカピカになりました。
がんばったねグルミットくん☆
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